リフォームと建て替えはどっちがいいの？

住まいが古くなってきて検討することといえば、リフォーム（リノベーション）を行うべきなのか、思い切って建て替えをすべきなのか、ではないでしょうか。
どちらにもメリットとデメリットがあるので、簡単に検討することができない難しい問題といえます。以前は建て替える住まいが多くありましたが、廃材処分の費用の高騰などがあり、現在は考え方が変わってきている傾向があります。
住まいが古くなった際にリフォームと建て替えのどちらが良いのか、様々な観点から解説します。

リフォームとは

まず、リフォームという工事はどのような工事なのかを、解説します。
リフォームは、経年劣化により駆逐した住まいの部分を修繕し、新築のように綺麗で使い勝手が良いように工事をすることです。

リフォームでよくある工事といえば、以下が挙げられます。

• 壁紙の張替え
• 床の張替え
• 水回りのリフォーム（キッチンやトイレなど）
• 外壁の張替えや塗り替え
• 屋根の張替えや塗り替え
• 内壁を取り払って２室を１室にする
• 手すりなどの介護リフォーム
• 外構リフォーム（アスファルトやインターロッキング、庭のリフォーム、ガレージ設置など）

など、リフォームというのは様々な物があります。
これらのリフォームを単独で工事をする場合もあれば、まとめて一気に工事を行い新築同様の雰囲気にする方もいます。

また、近年注目されているのが「リノベーション」です。
リノベーションというのは、建物の柱などの骨組みや基礎などの構造重要部分のみを残し手他を解体撤去し、基礎と骨組みの状態から新しく建物を造っていく工事です。
柱などの骨組みや基礎がしっかりしていれば、築年数が経っていても可能な工事です。
建物が古くなって工事を検討する際、近年はリノベーションを検討するご家庭も増えてきました。
建設材料が高騰化している中、少しでも少ない費用で新築同様の建物に生まれ変わらせることができると、多くの声が挙がっています。

建て替えとは

建て替えというのは、現在ある建物の全てを解体撤去し更地にした後、新しい建物を建てる事です。
全て解体して撤去をし全てが土地からなくなった状態とし、建物を建てます。
解体する事以外は、新築工事と同様といえます。

リフォームと建て替えの検討のポイント

リフォームと建て替えのどちらを選ぶかは、現在の建物の築年数に合わせて考えると良いです。
建物の築年数により考えるべき、リフォームか建て替えの選び方を、以下にご紹介します。

築３０年の住まいの場合

築３０年の住まいは、内装や機器のあちこち汚れが気になって目立っていく時期となります。
そのため、リフォームが最適です。
築３０年で行う場合が多いリフォームといえば、以下が挙げられます。

• 壁紙の張替え
• 床の張替え
• キッチンの取替
• 便器の取替
• 洗面化粧台の取替
• ユニットバスの取替
• 在来工法の浴室からユニットバスへリフォーム
• 外壁の張替え
• 外壁の塗り替え
• 屋根の張替え
• 屋根の塗り替え
• 雨漏りの調査及び修繕
• シロアリ対策
• 雨樋の取替
• 玄関ドアの取替
• 玄関タイルやポーチのタイルの張替え

など、様々あります。
築30年の場合は、これらの部分で気になる部分をリフォームするご家庭が多くあります。
リフォームをする内容にもよりますが、費用は数十万円から1,000万円程度かかります。
リフォーム部分の個所数や使う材料のグレードによっては、もっと多くの費用が掛かる場合もあります。

築40年の住まいの場合

建物も築40年となると、かなりの劣化が目立ってきます。
1度もリフォーム等のメンテナンスをしていない場合、建物自体の駆逐が進んでいる状態にある場合がほとんどです。
増して雨漏りが発生している場合は、建物の様々な部分に劣化がはじまっている可能性は充分にあります。

築40年の住まいの場合は、劣化していない部分だけは残してリフォームを行うというのが、建物を長く使い続けるために1番良いといえます。

既に雨漏りやシロアリ発生がある場合は、リノベ―ションか建て替えが適しています。
建物の柱などの構造物を確認して少しの修繕程度で使えるようであれば、柱などの構造物部分は残してリノベーションすることをおすすめします。

シロアリの被害が進んでいる場合、柱などの構造体の使用は難しいです。
被害が少ない部分を残してリノベーションとしても、シロアリ被害部分の取り忘れが残っていて結果シロアリ被害が拡大する場合があります。

そのため、シロアリ被害が酷い場合のリノベ―ションはおすすめできなく、その場合は建て替えを検討することをおすすめします。
リノベーションは柱などの構造物を残して、そこから新しい家によみがえらせますが、解体工事に多くの費用がかかります。

そのため、建て替えの費用と比較すると、意外とあまり費用が変わらない場合があります。
しかし、リノベーションの場合はリフォーム（改修工事）の範囲に入るので、完成後の固定資産税が古い建物に対する計算になるので、安い税金で済みます。
一方建建て替えをした場合は新築工事となるので、高い固定資産税の請求が来ます。
今までの古い建物の固定資産税の感覚でいて建て替えをし、いざ固定資産税の支払い書が届いたら高すぎてビックリしたという方は少なくありません。
建築費用は大して変わらない場合であっても、リノベーションは固定資産税が安価で済むということを覚えておきましょう。

築40年のリノベーションや建て替えにかかる費用は、2,000万円から3,000万円程度です。
この金額は、建物の大きさや使う材料のグレードにより異なります。

築50年の住まいの場合

築50年の家の場合、建築基準法改正前の「旧耐震基準」の建物である場合が大半です。
また、柱などの構造体の老朽化が進んでいる可能性が高いケースが多く、一般的には建て替えがおすすめとなります。
リノベーションをすることも可能ですが、建築基準法改正前の「旧耐震基準」の建物の構造体のままで見た目だけ新しくするのは、大地震が多い日本ではおすすめできません。

また、築50年の住まいに新築からずっと住んでいる場合、住んでいる家族構成も変わっていると思います。
新築当時は両親と子供2人の4人家族だったのが、今は夫婦2人で暮らしている、そんなパターンのご家庭は少なくありません。
その場合は、平屋などの小さな建物に建て替えることをおすすめします。
住む人数が少ないのであれば、以前の建物と同様の大きさは必要ありません。
夫婦2人であれば、2LDKか3LDKで十分です。

その際、バリアフリーを検討し、手すりや段差などの年齢を増しても住みやすい住まいを作ることを心がけましょう。
バリアフリーを工事に入れる場合、自治体から助成金や補助金が出る場合があります。

また、家の中に体が不自由な方がいる場合、介護保険を使って多少ではありますがバリアフリー工事費用を補うこともできます。

リノベーションと建て替えの寿命の違い

リノベーションと建て替えは同じような費用が掛かる場合が大半と解説しましたが、気になるのは建物の寿命が長いのはどちらなのか、ではないでしょうか。

リノベーションの場合、30～40年の寿命となります。
その理由は、柱などの構造体や基礎を古いままで使って工事をしているからです。

建て替えの場合、きちんと定期的なメンテナンスを行うことにより、60～70年は住み続けることができます。
住宅100年時代と言われてきている今の世の中ですので、メンテナンスさえきちんとしていれば100年住み続けることも夢ではありません。
家族の年齢を考慮し、あと何年住み続けることが必要なのかを考え、リノベーションが適しているのか建て替えが必要なのかを考えて決めましょう。

まとめ

住まいの劣化が気になってきたら工事が必要なのかはわかるけれど、リフォームで良いのか建て替えで良いのかというのは、簡単そうでわかりにくい判断です。
また、近年はリノベーションも注目されてきている工事であり、あちこちの古い建物で行われています。
築年数が浅い場合はリフォーム、築年数が40年を超える場合はリノベーションか建て替えを検討しましょう。
リノベーションか建て替えなのか迷っている方は、固定資産税の事や構造体の駆逐状態をきちんと考えて、決めるようにしましょう。

あおきのリフォームは、お客様の建物の心配事に合わせた工事を提案します。
小さな心配でも大きな心配でも親身になりお話をお聞きしますので、気軽にご相談下さい。